SCENE 7

  2月某日

久しぶりに嫁の顔を見に帰った。
身体の具合が悪いらしくコタツで寝ながらテレビを見ていた。
気を使い当り障りのない話をしようと思い「調子どうなん?」
話し掛けた。
しかし返ってきた言葉は振り向きざま「ア〜ン?」
という信じられないお言葉やった。
それは、まさにヤクザ善良な市民を追い込みに
かけるような威圧感のある、しかも眉間にシワを寄せて・・・・・
「な・なんで????」「ワシ何か気に障るような事言った?」と
内心ビクビクしながらも「大丈夫かいな?」と言葉を続けた。
その言葉が終わらぬうちに嫁はまたテレビを見始める。
さすがのワシもキレそうになったが、ここは我慢。
「じゃぁ、帰るわ。」と言いその場を後にした。
手には汗がにじんでいた・・・・・
あぁ・・・恐ろしや・・・・・